対談企画

さらなる成長を目指し挑み続ける4人の執行役員。

2025年4月、三菱商事都市開発の3人が新たに執行役員に就任しました。新体制として会社をどう成長させていくのか。
現場と経営をつなぐ立場である4人の執行役員が語り合いました。

main

(部署/役職名はインタビュー当時)

経営陣からの情報はタイムリーに、
且つ社員の立場になってわかりやすく伝える。

――髙島さん、永田さん、井筒さんが執行役員となり、五十嵐さんを含めて本社の執行役員は4人体制となりました。まず、現在の管掌領域と注力されている点について教えてください。

五十嵐:運営統括部では、各アセットクラスの竣工後から売却までの運営管理、マスターリース事業として「コピス吉祥寺」や「横浜赤レンガ倉庫」のサポートを行っています。また、コンテンツ企画部では、主に新規商業施設の開発企画に携わっています。当社では都市開発第一部にて、エンターテインメント施設を核とした集客型都市開発を推進しており、年間約800万人の集客力を誇る「横浜赤レンガ倉庫」ではさまざまな企画を実施。「コピス吉祥寺」においても地域を盛り上げる企画を増やし、将来に活かせるエンタメコンテンツの知見と実績を積み上げているところです。

髙島:私が管掌する都市開発各部は、集客型及び産業型の都市開発案件の検討・実行などを業務として、2019年に発足しました。当社の中では比較的新しい部署ですが、大型案件がいよいよ推進フェーズに入る中、新規案件組成においても、五十嵐さんが管掌するコンテンツ企画部や、三菱商事の本部メンバーの協力を仰ぎながら取り組んでいます。また、マネジメントに関しては人員体制や業務分担が組織として適切かどうか、各部長と定例会議を行い、適宜確認しながらサポートしています。

永田:私の管掌領域は回転型収益不動産全般です。複数の部署を管掌していますが、いずれも土地を購入して開発し、売却することを業務としています。商業施設やホテルなどあらゆるアセットを扱いますので、それぞれマーケットの時流を読みながらリスクをミニマイズし、より良い不動産開発を行うことで利益の最大化を図ることに注力しています。

井筒:私の管掌領域も永田さんとほぼ同じく、回転型収益不動産全般です。中でも、物流倉庫などこれまで長く携わってきたアセットに加え、「innoba(イノーバ)」(マルチテナント型製造・研究開発施設)や「iPark(アイパーク)」(マルチテナント型ライフサイエンス研究開発施設)など、新しいアセットの開発にも注力しています。当社は常に新たなアセット開発・事業に挑戦していますが、ベースとなる事業でしっかりと利益を確保できなければ、新たな事業に取り組むことはできません。新たなチャレンジのためにも、ベースを維持することは常に意識しながら仕事をしています。

――現場と経営陣をつなぐ立場として、どのようなことを意識していますか。

髙島:当社は経営と現場の距離が近く、経営判断がタイムリーに現場に伝わってくる会社だと思います。ただ、近年はさまざまな変化が激しい時代で、あるべき変化であっても、なぜそうなったのかが分からないと、突然変わったように見えることがあります。部内に情報をアップデートする際は、従前の情報とのつながりや、方針が変わった背景などを部員がきちんと理解できるよう、経営と現場の橋渡し役として整理して伝えるようにしています。

五十嵐:私の管掌下には子会社への出向者もいます。本社であろうと離れた場所で仕事をしているメンバーであろうと情報格差が生じないよう、相手に合わせて情報をかみ砕いて伝え、密にコミュニケーションをとることが重要だと感じています。

永田:部員には経営の言葉をスピーディーに発信することを意識しており、五十嵐さんが言うように咀嚼して伝えることは大切だと思います。言葉を変えずそのまま伝えたほうが良い時もあれば、変換して伝えてあげたほうが良い時もあるので、「この情報は自分が社員だったらどう思うだろう」と、過去を振り返って考えるようにしています。相手の立場に立ち、その上で皆が理解しモチベーション高く仕事できるように伝える。これは、執行役員として大切な役割だと思います。

井筒:私も部員にわかりやすく伝えることは意識しています。一方で、会社をより良くするためには、経営トップに対してしっかり提言することも私の大事な役割だと思っています。経営の声を部員に伝え、現場の声を経営に伝える。皆が一体となって仕事できるよう、双方に対して情報発信することには責任を持って取り組んでいます。

他社が躊躇する事業にも果敢に挑み
唯一無二のデベロッパーへ。

――三菱商事都市開発の強みと課題について教えてください。また、各管掌領域を通じて社会にどのような価値を提供していきたいと考えていますか。

五十嵐:三菱商事グループのネットワーク・リソースが強みですが、今後は三菱商事という看板を超える提案によって、お客様の期待値を超える武器を確立していくことが重要だと感じています。私の管掌はBtoCに近いので、商業施設と顧客を結びつけることはもちろん、いかにして地域の賑わい創出につなげるかが重要です。当社が手掛けるアセットクラスが多くの人に親しまれ、地域の発展に寄与できたら嬉しいですね。

井筒:親会社が三菱商事であることは当然の強みですが、それだけではなく当社がこれまでに積み上げてきた実績こそが社会的信用につながるのだと思います。設立15周年を機にリブランディングし策定した「Values」に基づき日々の仕事に取り組むことが、マーケットでの評価にもつながります。「凡事徹底」という言葉がありますが、我々にとっての凡事が「Values」であり、この凡事の精度を高め、当社のレベルを上げていくことが今後の課題だと感じます。また、社長は「ユニークなOnly Oneの会社を目指す」というメッセージを社内外に発信しています。世の中には「これがあったらいいね」と思っても、企業として開発を躊躇するアセットクラスがあると思いますが、そこに我々が踏み込むことで唯一無二のデベロッパーになれると思います。「あったらいいね」を「あってよかった」にできる企業として社会に貢献したいですね。

永田:当社はまだ、企業として成長の過渡期にあると思っています。社会に価値を提供していくには、より良い不動産を作っていくことが大前提で、多くの方々に利用いただけるアセットを開発することが重要です。その結果、不動産から得られる収入が増え、我々の売却益も高まる。多くの方に評価され、愛される不動産をこれからも開発していきたいですね。また、当社は2024年度からキャリア採用に加えて新卒採用を開始したので、若手をいかに成長させるかが重要です。当人が自ら学ぶ姿勢をもつことはもちろん、周囲も若い社員を育てようという姿勢をもち、会社全体で成長を図っていきたいと考えています。

髙島:当社は、少数精鋭ゆえに事業の計画段階における個人や部局の裁量が大きい点が強みだと思っています。その分責任も伴いますが、若手であっても早い段階で自らの意思を形にする機会を得ることができると思います。私の管掌においては、アリーナを核とした都市開発を通じて、国内エンターテインメントビジネスの成長に寄与できると思いますし、インバウンド誘致にもつながるはずです。ライフサイエンスを中心とした街づくりでは、各企業が集積しエコシステムを構築することで、さまざまなビジネスや商品を生み出す場にしたいと考えています。もちろん、これらの都市開発事業は各企業のビジネスを理解した上で推進しています。国内のさまざまな企業がグローバルで戦える基盤を提供できる企業として、より信頼いただけるよう成長を目指していきたいですね。

4人の執行役員が一枚岩となり
会社を支えていく。

――執行役員として、長期的目線で会社をどのようにしていきたいと考えていますか?

髙島:当社は2013年に商業プロパティマネジメントから収益不動産開発に移行し、デベロッパーとしての歴史が浅く、先程永田さんが言ったようにまだ成長過程にあります。新卒入社の社員が少しずつ増えていることもあり、若手には中長期のキャリアプランを示してあげることが大切だと思います。その上で、必要な収益は確保することを前提に、常に新たなことに取り組み成長し続ける会社にしていきたいと考えています。

永田:企業の長期的な成長を考えると、私は失敗やリスクを恐れず判断し、前進していける会社にしていきたいと思っています。もちろんリスクヘッジは重要ですが、回転型収益不動産を推進する上では、多少の失敗は許容し、常にそこから学びを得て前を向いて進んでいきたい。一定のリスクを内包した上でも、腹をくくって進めていくような度量のある会社にしていくことが、働きやすくやりがいのある会社づくりにもつながると思います。

井筒:100人社員がいれば「幸せの価値観」は100通りあり、大事にするものは皆それぞれ違います。家族との時間を優先したい人もいれば、とにかく稼ぎたい人もいる。違って当然ですし、それぞれの価値観を叶えてあげられる会社にしたいと考えています。経営と現場を繋ぐ立場として、誰もが柔軟に働き成果を出せる、ずっとここで働き続けたいと思えるような環境にしていきたいです。

五十嵐:私の管掌領域はオペレーションに近い部門ということもあり、物事を現場起点で考えていく重要性を感じています。現場での一つひとつの積み重ねがなければ、どのアセットクラスも大きく成長することはできませんし、いくら立派な未来予想図を描いても机上の空論に終わってしまいます。より現場を尊重し、次の新たな事業を推進できるよう導いていくことが私の使命だと考えています。そして今回、執行役員が増え4人体制となったことを非常に心強く思っています。井筒さんが言うように、社員がここで働き続けたいと思える会社にする、企業としてもっと成長させることが私たちの責務です。これからも4人が一枚岩となって、共に会社を支えていきましょう。

TOP