対談企画

コーポレートブランディングを推進することで
社員一人ひとりが同じベクトルに向かい事業成長を加速させる。

当社のコーポレートブランディングに多大なるご尽力をいただいた株式会社インターブランドジャパンの畠山寛光氏、当社代表取締役社長・森田憲司、執行役員の五十嵐光晴が、ブランディングの推進と浸透、そして未来に向けて語り合いました。

Our Brand Statement

都市の可能性を開く。

Our Purpose

構想力と実現力で、
都市の未来を育む。

Our Values

コーポレートブランディングプロジェクトで
「iF DESIGN AWARD 2024」を受賞

当社は2014年にクレドの策定を行いましたが、事業領域や事業規模の変化により、クレドの内容と事業の実態との間にギャップが生じていました。具体的には、社内課題として事業領域の変化に伴う新規採用強化、及び既存社員のエンゲージメント強化の必要性です。また、社外課題としては、開発事業で行われている他にはないユニークな取り組みが、ステークホルダーの皆さんに対して十分に認知されておらず、ビジネス機会を逸している可能性を感じていました。そのような状況下、設立15周年を迎えたことを機に2022年10月よりリブランディングの検討を開始、インターブランドジャパン様のアドバイスの下、コーポレートブランディングを進めてまいりました。
具体的なフローとしては、Purpose/Valuesを策定するにあたり、まず現状を把握するため、社内外にインタビューを行い、そこから見えてきた現状の「課題」と「三菱商事都市開発らしさ」を基に策定の方針を洗い出し、我々の核となる考え方、進むべき方向について経営陣で議論し、Purposeの方向性を決定しました。
その後、活動の目的のひとつであった、「社員が帰属意識を持ち、自分事としてコーポレートブランドを考え、統一の価値観を育む」ため、第1回全社員セッションを実施。Purposeを実現していくために社員一人ひとりが持つべき価値観(Values)についてチームに分かれてディスカッションし、プレゼンテーションを行いました。そこで挙がってきたキーワードを基に、2023年4月にPurposeと4つのValuesを策定しました。2024年3月には、コミュニケーション・ブランディングにおけるビジュアルコミュニケーションデザインシステムが評価され、国際的に権威のある世界三大デザインアワード「iF DESIGN AWARD 2024」を受賞しています。

大切にしたのは、全員が自分事として捉え
意見を交わし合うプロセス。

―畠山様は、本プロジェクトに参画された当初、三菱商事都市開発にどのような印象をお持ちでしたか?

畠山:最初に役員の皆さんを含め、いろいろな方にインタビューさせていただきました。そこで感じたのは、熱い想いを持つ方が揃うプロフェッショナル集団であるということ。中途採用の方が多いことは伺っていましたが、個性豊かで独自の考えを持つ方が多く、非常にユニークな会社だと思いましたね。100名強という決して多くない社員数にもかかわらず、すごい売上高・利益を上げておられることにも素直に驚きました。ただ、皆さんそれぞれの想いの行き先に若干ズレがあることも感じました。ブランディングという大きな方向性を皆で決めることができれば、個々の力をもっと発揮することができる。そして会社の成長につながると思ったのが、最初の印象ですね。

森田:当時、私は営業担当役員でしたが、畠山さんには「皆さん個々の力はすごいのですが、違うベクトルを向いている気がします。同じベクトルを向くためにも会社の北極星をつくりましょう。明確な北極星があれば、困ったことがあっても迷わなくなります」と、言われたことをよく覚えています。私は当時から、One Teamで仕事に臨むことの大切さを社員に伝えていましたが、さまざまなバックボーンを持つ社員をOne Teamにする上でも、北極星をつくることの重要性を感じましたね。

五十嵐:私は執行役員唯一のプロパー社員として最初から参画していますが、会社としてさらに成長する、もっと強いチームにするためには何かが足りないことは感じていました。PurposeやValuesを決めても一足飛びに変化するわけではありませんが、こうした新たなプロジェクトに全員で取り組めたことは非常に有意義だったと感じています。畠山さんは本プロジェクトを進めるにあたり、工夫していたことはありますか?

畠山:まず、我々が何かをつくって提供するという考えは持たないようにしました。皆さんにどんどんご意見を出していただく、対話していただくことを大切にしていました。北極星となるPurposeにおいては役員間で意見が分かれ何度も議論されましたが、最後まで妥協せずに決めていただいた。その熱が社員の皆さんに伝わったのだと思います。Valuesは皆さんが自分事として考えられるよう全社員セッションを行いましたが、多くのキーワードが出てきました。仕事をする上での行動基準は全員が参加して考える。最も大切にしていたのは、そうしたプロセスですね。トップダウンで決めるほうが簡単ではありますが、その場合は賞味期限も早く切れます。今回は全員が参加して、その意見が集約されていることに大きな意義があると考えています。

森田:全社員セッションでは、皆が思い思いの意見を出してくれていました。その中で印象に残るのは、インターブランドさんが少しずつキーワードを合わせて、うまくまとめていただいたことです。そのファシリテーション能力はさすがだと思いましたよ。

五十嵐:私も本当にそう思います。10個の意見を半分に集約するとき、当然自分の意見が落とされることもありますが、全く抵抗感がない。最後の結論に関しても、皆が腹落ちしているのがわかりましたし、そこはインターブランドさんのおかげだと思っています。

畠山:ありがとうございます。一人ひとりが妥協することなく意見を言ってくださった結果だと思います。一過性のものではなく将来を見据えたタイムレスなものをつくろうとする皆さんの姿勢も印象的でした。

全社員ブランディングセッションは
組織をOne Teamとして成長させる大切な場。

森田:全社員セッションは、コーポレートアイデンティティについて議論する上でも、One Teamをつくるプロセスとしても貴重な場だと思いますので、毎年1回「全社員ブランディングセッション」として今後も開催していきたいと思っています。

畠山:私は2回参加しましたが、4つのValuesを浸透させるアイデアとして、それぞれの頭文字をとった「あだち誠」が提唱されたことが印象に残っています。我々には思いつかないアイデアですし、皆さんが楽しみながら社内浸透しているのは素晴らしいことだと思います。

五十嵐:今回「全社員ブランディングセッション」と同時開催した社長賞授賞式では、営業施策でなくPurposeを体現した多くのコーポレート施策が社長賞に選ばれたことも社員間のモチベーションにつながっています。まだまだこれからですが、ブランディングについては時間をかけて積み上げていきたいですね。

畠山:特定の部署が推進するのではなく、皆さんの一挙手一投足が肝になると思います。意思決定をする際にもPurposeやValuesがキーになる。それがブランディングの促進につながると思っています。

森田:私が社長就任時に出したメッセージは、いずれもPurposeとValuesにリンクしています。それが事業成長を加速させる一番の近道。これからもOne Teamとなってブランドの浸透、事業成長を進めてまいります。

【株式会社インターブランドジャパン】

インターブランドジャパンは、1974年ロンドンで設立されたインターブランドの第3の拠点として、1983年に東京で設立されたブランディング専門会社です。グローバルの先進的なアプローチや知見を取り入れ、戦略、クリエイティブ、テクノロジーの組み合わせにより、クライアントのブランドとビジネス双方の成長を促進する支援を行っています。

https://www.interbrandjapan.com/
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