Challenge
三菱商事都市開発の開発物件
冷凍自動倉庫開発
社会課題解決に向け新規事業にチャレンジ。
2024年11月着工、2026年夏竣工予定の冷凍自動倉庫。担当部署のキーパーソンに事業内容を聞きました。
三菱商事都市開発の開発物件
冷凍自動倉庫開発
社会課題解決に向け新規事業にチャレンジ。
2024年11月着工、2026年夏竣工予定の冷凍自動倉庫。担当部署のキーパーソンに事業内容を聞きました。
永田 巧
不動産開発担当執行役員補佐
開発企画第二部長
開発企画第三部長
岡田 敏尚
開発企画第二部統括マネージャー
開発推進第二部
倉庫の供給不足・人手不足という
社会課題にアプローチ。
―冷凍冷蔵倉庫のジャンルに参入した経緯を教えてください。
永田:当社は総合デベロッパーとして「インダストリアル」と「リテール・エンターテイメント」の2本を事業の柱としています。そのうちのインダストリアルで物流施設の開発やマルチテナント型工場・研究開発施設の創出などを行っていますが、常日頃から物流施設の開発の幅を広げていきたいと考えていました。そこで、2023年からタスクフォースを結成し、具体的に検討を進めたのが「冷凍冷蔵倉庫開発」です。近年、共働きや高齢者世帯の増加による消費者動向の変化、冷凍技術の進歩などによって冷凍冷蔵食品の市場規模は急速に拡大しています。一方、そうした社会的ニーズに対応できる倉庫の供給不足、既存倉庫の老朽化といった問題があるのも事実です。我々は新規創出と建て替え双方のマーケットが十分にあると考え、社会課題の解決に挑むべく開発に着手することを決定しました。
岡田:今回我々が開発に着手したのは「冷凍自動倉庫」ですが、「自動」であることも社会課題の解決につながると考えています。今後は人手不足がさらに加速すると見込まれています。また2024年問題と言われる労働時間の制約も出る中、この冷凍自動倉庫であれば、オペレーションのために数名確保すればよく、省人化が実現できます。労働環境についてもハードな部分が主に自動化されますので、働き手にとっても、通常の倉庫に比べてかなり働きやすい環境になるのではないでしょうか。そういった意味でも、冷凍自動倉庫は大いに拡大の余地があると考えています。
「パレット単位の貸出」で
時代の変化とニーズに対応。
―立地特性や倉庫の特徴を教えてください。
永田:東扇島は東京都心と横浜中心部という二大消費地の中間に位置し、集配性に優れた交通網を有する立地です。東京港や横浜港、羽田空港にもアクセスしやすく、日本最大の冷凍冷蔵倉庫の集積地であり、立地条件は申し分ないと思います。
岡田:特徴は、パレット単位での貸し出しを可能にするオペレーションです。パレット単位での貸し出しは、まだ貸倉庫ではほとんど行われていない先進的な取り組みです。倉庫は通常、床面積単位で貸し出します。一般的に数百坪、数千坪規模で貸し出すことが多いですから、パレット単位で貸し出しすることは、従来の数千分の一サイズから貸し出しが可能になりますので、フレキシブルに荷物を出し入れでき、時代の変化に対応した仕組みになると考えております。
――冷凍冷蔵倉庫事業は、今後どのような位置付けになるのでしょうか?
永田:本事業はブルーオーシャンだと考えています。今、冷凍冷蔵倉庫は新しい時代の入口に立っています。かつては自社用倉庫を所有することが当たり前でしたが、10数年前から一定の標準仕様を確立し、倉庫をマンションのように壁で仕切って共有する時代になりました。同様に冷凍冷蔵倉庫でも一定の標準仕様確立に向けて我々がパイオニアとしてチャレンジすることで、今後業界の中で1歩先に行けるのではないかと推測しており、当社の事業の大きな柱に育つのではないかと期待しています。
冷凍自動倉庫[開発概要]
所在地:神奈川県川崎市川崎区東扇島
敷地面積:約5,000㎡
延床面積(予定)※:約20,724㎡
※自動倉庫は吹き抜け構造で床がないため延床面積は仮想床での面積を記載しています。
計画概要(予定):1階/冷蔵倉庫(5℃)・事務室、2階/事務室、3階/冷凍自動倉庫(-25℃)
竣工:2026年夏予定