プロジェクトストーリー|MCUD川崎Ⅰ

Vol.2

Project StoryMCUD川崎Ⅰ

物流施設開発ビジネスとは何か?

ECの盛り上がりという社会背景を受け物流の重要性が再確認されていく中で、「倉庫」という古くからあったビジネスが脚光を集め、「物流不動産」という新しい領域として生まれ変わったということではないでしょうか。

我々はその先頭に立ち、物流の担い手のために古い倉庫よりも近代的で利便性の高い倉庫、保管効率や入出庫等の荷役の作業効率を改善しやすい倉庫をモットーに現代のテクノロジーを最大限に利活用することで「今のビジネス」を不動産の観点から考え、構築していく事が物流施設開発ビジネスだと考えています。

旧来の古い倉庫よりも近代的な倉庫の方が
保管効率や入庫・出庫を行ないやすいということは
設計上の違いだと思いますが
具体的にMCUDはどのように考えていますか?

例えば、トラックバースを片面ではなく両面にすることにより入庫や出庫を一連の流れの中で行なうといったことを意識した設計や、多層階建ての倉庫であるが1階でしか接車できない倉庫ではなく、ランプウェイを作ることにより各階それぞれに接車が可能になり効率的に荷物の入出庫ができるよう考慮している点などが、古い倉庫と近代的な倉庫との違いだと思います。

Timeline

  1. 2014 3
    用地取得
  2. 2015 2
    Ⅰ期着工
  3. 2016 2
    Ⅰ期竣工
  4. 2017 4
    Ⅱ期着工
  5. 2018 5
    Ⅱ期竣工

Interview

MCUD川崎Ⅰ用地取得の経緯と、皆さんの役割について教えてください

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

2013年10月に物流施設開発ビジネスに参入した当社にとって、本プロジェクトは初期の案件です。
当時、倉庫と言えば郊外にあるのが一般的でしたが、認知が拡大していたEC事業者の需要に目をつけ都心立地の物流施設開発に取り組むこととなりました。

アグレッシブなプランで競争入札を勝ち抜き、無事に取得することができました。

テナントリーシング 平岡さん
─ 平岡さん(テナントリーシング)

建物を作ってもユーザーがいなければただの箱でしかないので、我々が建てる物流施設をより高く評価してくれるユーザーを探すのがテナントリーシング担当の主な業務です。
また、開発担当者に対して、ユーザーにとって使い勝手が良い物流施設となるような建物の細かな仕様や、ユーザーによる利用開始後の運用面などのアドバイスも行います。

建築・設計 入村さん
─ 入村さん(建築・設計)

新築工事に関する企画・設計・開発までを担当します。取得した用地に対して、建物規模・ユーザーにとっての使いやすさの観点で何案も練り建物プラン立案を行います。
物流施設開発では企画・設計の段階でユーザーが決まっていないことが多いです。そのためまだ見ぬお客様の顔を想像しながら、何度も試行錯誤しながら進めていく事が一番難しいところであり、醍醐味と言えるところだと思っています。

プロジェクトの苦労話などありますか

以前お話を伺った際に本プロジェクトがMCUDの物流施設開発ビジネスとしては
初期ということもあり苦労されたと伺いました。詳しくお聞かせいただけますか。
特に入村さんがとても大変だったという噂が…笑

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

私は土地取得後からプロジェクトに参加したのですが、プロジェクトマネージャーとしての主な役割の1つである収支管理に関して、計画段階で設定された収支の更なる改善とコストの見直しがとても大変でした。結果的には、入村さんに相談し建物プランを見直すことで計画を上回る形で事業推進の上、建物を竣工させることができました。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

2階建ての初期案を、試行錯誤の結果最終的に3階建てにしましたね。

建築・設計 入村さん
─ 入村さん(建築・設計)

3階建てにしたことで、結果的には一般的な物流施設と比較して天井高が低くなってしまう形となり、本当にユーザーにとって使い勝手の良い物流施設になっているかという点についてはプロジェクトメンバー全員で激しく議論しましたね。

最終的にMCUD川崎Ⅰは、消費地に近接しているという立地特性上、コンビニ系の配送用拠点としてのニーズが多いと判断。コンビニ系の配送用拠点に必要な設備である冷蔵・冷凍系の荷物に対応可能とすることでプロジェクト推進することになりました。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

議論という意味ではもっと多くの案を出していて、「ユーザーの反応が良いのは何か?」という観点で、かなりの数のプランを考えましたね。

「奥行きが深くない倉庫の方がいいのでは?」という発想で、トラックバースの位置を建物の片面ではなく真ん中に設けた案、建物高さ制限を上回る高さで建築が可能な案などを検討しました。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

大きく3案作りましたね。

センターバース案とスロープ案と高さ制限解除案をベースにして、トータルすると20案近く作っていますね。
入村さんが全て設計してくれたんですが。笑

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

都心立地且つ大規模な物流施設を開発する機会自体が少ないなかで本プロジェクトの経験は、自身にとってもMCUDにとってもとても大きかったですね。

建築・設計 入村さん
─ 入村さん(建築・設計)

そういえば、入居されるユーザー様からのご要望にこたえるために発生した、竣工直後の一部設備の中止や基礎部分を含む改修工事等の調整や技術的な検証が大変でしたね。

ユーザー様からのご要望がたくさんあったように伺えますが

テナントリーシング 平岡さん
─ 平岡さん(テナントリーシング)

受け止めてくれたのは、井筒さんと入村さんですね。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

一度すべて受け止めていましたね。
現実的に難しいこと以外は実現できるように検討していました。
ただ、検討の結果、お断りすることもゼロではなかったですね。

協業パートナー(ゼネコン)との苦労話を教えてください

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

個人的な印象ですが、パートナー(奥村組様)には感謝しかないですね。
ちょうどパートナーも物流施設実績を作りたいと動いているタイミングで、本プロジェクトが都心型、且つ、大型ということもあり協業できた案件でした。本件とパートナー側の営業戦略がうまくフィットし、シナジー効果も大きかったと思います。

建築・設計 入村さん
─ 入村さん(建築・設計)

工期遵守が大変だったように思いますね。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

そうですね、工期も大変だったと思うのですが、竣工後のユーザー様の改修工事対応の方が大変だったように思います。

テナントリーシング 平岡さん
─ 平岡さん(テナントリーシング)

2016年2月に竣工して10月までに仕上げるということだったと思うので、わずか半年ですか。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

そうですね。クリスマス向けの商品の出荷に間に合うように仕上げなければならないという期限がありましたが、そのオーダーにフルに応えていただけたのでユーザー様からも高い評価をいただくことができました。

建築・設計 入村さん
─ 入村さん(建築・設計)

工事開始後の話ですが、パートナーの現場所長をはじめ良いメンバーに恵まれ、現場の雰囲気もよく工事品質も高くとても良かったです。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

とにかく現場の雰囲気がとてもよく、当時担当頂いた現場所長がいわゆる名物所長で、ご自身でカツオを捌いて、振る舞ってくださる「同じ釜の飯を食う会」に3ヶ月に一回くらいの頻度で参加させてもらいました。

現場も含め一体感を醸成することができたからこそ、ユーザー様の難しいオーダーにもプロジェクトチーム・パートナー様一丸となって応えることができたと思っています。

ユーザー様からの声があれば教えてください

建築・設計 入村さん
─ 入村さん(建築・設計)

実はMCUD川崎Ⅰはユーザー様がロボットを導入した国内初の物流施設なんですよ。

「この物流施設は少し奥行きが深すぎるのでは?」と思っていたのですが、「人が歩くのではなく、ロボットが綺麗に周回できればよい」というユーザー様のご要望にピタッとはまったんですね。

テナントリーシング 平岡さん
─ 平岡さん(テナントリーシング)

ユーザー様の担当者様が「正方形の倉庫だ!」とガッツポーツをされていたことを思い出しました。

プロジェクトマネージャー 井筒さん
─ 井筒さん(プロジェクトマネージャー)

最上階は柱の本数を少なくしているので、その分広くスペースを確保できる点も高く評価をいただきました。
また、かなり都心立地ということもあってアクセス面についても喜ばれていました。

MCUDの物流施設開発事業の今後

物流施設開発事業の今後

新しいビジネスは課題解決から始まると言われますが、物流業界では一般消費者のニーズ細分化に伴い、スタートアップをはじめとした中小事業者による小規模倉庫需要が増加しています。当社ではそのニーズに答えるべく、小ロット・高回転ビジネスに対応できる小規模物流施設の開発を計画しています。

また、事業エリアの拡大も検討しています。これまでの首都圏での物流施設開発で得た知見を活かして、ユーザー様にもそこで働く人にとっても喜ばれる最新鋭の物流施設を地方都市でも展開したいと考えています。

MCUDが今後チャレンジしたいこと

今後のチャレンジ

社会全体が目まぐるしく変化する現代、サプライチェーン上のプロセスに必要不可欠な倉庫にも、スピード感のある変化が求められています。IT技術の活用や他業種とのコラボレーションなど、新しい視点で物流施設開発ビジネスを考え、物流施設のアップデートにチャレンジしてきたいと考えています。

特に当社は、商業施設をはじめとした他アセット開発での知見を豊富に有しています。その知見を生かし、ソフト・ハードの両面からマーケットに求められる物流施設を考え、供給していきます。